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2007.02.28

2/24 矢野沙織カルテット@西新井カフェ・クレール

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2/24(土)矢野沙織カルテット@西新井カフェ・クレール
矢野沙織(as)今泉正明(p)増原巌(b)加納樹麻(dr)

矢野沙織を最初に知ったのは、もう5年位前になるだろうか、何気なく見ていたケーブルTVの放送だった。当時まだ中学生だったと思うのだが、大人に交じって、まだおぼつかない様子で、それでも懸命にソロを取る様子が、映し出されていたのを覚えている。しかし、それで一気に惚れ込んだという訳ではなくて、その後、上野のCDショップで、彼女のデビュー・アルバムを見掛けたものの、随分と早いデビューだなと思ったくらいで、特に気にも留めなかったのである。

矢野沙織との本当の意味での出会いは「02」という、2ndアルバムだった。その日のお目当ては、その超絶的なプレイで、鮮烈なデビューを飾り、テレビでハービー・ハンコックとのジャズ・フェスでの共演が放送されるなど、その頃、既に大きな注目を集めていた、松永貴志の新譜であった。しかし、渋谷のCDショップで試聴機のヘッドフォンを耳に当てるも、些か期待はずれのその音にぼんやりしていた時に、となりの矢野沙織の試聴コーナーが目に止まったのだった。最初の1フレーズを聴いただけで、とにかく驚いた。これがホンの数年前、TVの中でか細い音で申し訳なさそうにサックスを吹いていた少女なのかと。そして、1曲目をホンの数十秒聴いただけで、そのCDを即買いしたのである。家にに帰り早速ネットで調べてみると、何と翌日、自宅近くのいつも買い物に出掛ける、スーパーの隣りにあるカフェで、ライブがあるという。翌日、開演間際に店に飛び込むと、そこがあのケーブルTVで映し出されていた、カフェ・クレールだったのである。

さて、そんな私の矢野さんの音楽との出会いの場所でもある、カフェ・クレールでの2007年、2度目のライブに行ってきました。

今日のドラムは加納樹麻さん。今回初めて拝見しました。元気が良く、音量はあるのですが、その分全体のバランスを、少々乱しがちであったように思います。またそれで、他のプレーヤーのソロが、聞き取りにくくなってしまった部分も、あったように感じました。

今日、一番光っていたのは、ベースの増原巌さんだったでしょうか。今回もまた、非常に長いソロを取っていましたが、それを飽きさせることなく聴かせるだけの腕があり、そしてまたベーシストとしては珍しく、メロディー・センスも非常にいいのではないかと思います。

今日のピアノは、デビュー当初から矢野さんを支える今泉正明さん。正確なキータッチと、特にソロなどではトリッキーな部分も見せ、またベテランらしい巧さも兼ね備えたプレーヤーです。またその巧さも、厭味がないところが良い。今日は、そんな今泉さんと一緒ということで、矢野さんはその表情からも、随分とリラックスした様子が伺えました。

矢野さんは、この一年で随分と成長したなと、つくづく思わされます。今では、リーダーとしての立ち振る舞いも、とても落ち着いていて堂々としたものである。彼女の最大の魅力であるボリュームのある音色も、昨今増々深みを増している様に感じます。さらに彼女の凄いところは、速いフレーズにおいても、その音色が損なわれないところなのです。よく息が吹き込まれ、楽器を目一杯鳴らすことができる。今日の矢野さんは、ソロの途中で何度か指が止まる場面も見受けられましたが、焦りがないからなのか、それが決してイヤな感じではなくて、むしろこなれた感じでさえありました。そんなところから、もうベテランの風格さえ感じさせられた、そんな今日のライブでありました。

2007.02.05

2/3 松本茜トリオ@西新井カフェ・クレール

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2/3(土)松本茜トリオ@西新井カフェ・クレール
松本茜(p)山下弘治(b)田鹿雅裕(dr)

先月に引き続きクレールでの、松本茜さんのリーダー・セッションを観てきました。

まずは今日のベーシスト、山下弘治さんは今回初めて拝見しました。まさに正統派といった感じで、非常に安定したプレイ。器用というのか、とてもしなやかな指先で、速いフレーズも難なくこなしていました。ジャズに限らず、ベーシストの中には案外音程がないがしろになってしまう人も多い中、この人はとても耳が良いようで、ソロなども聴いていて、とても気持ち良かったですね。

ドラムはクレールでは、もうお馴染みといってもいいでしょうか、田鹿雅裕さん。今日もソロで、度々沸かせてくれました。田鹿さんのプレイなんかを観ていると、ジャズとはまさにイマジネーションなんだなと思わされます。基本的に音程を持たないドラムという楽器だけでもって、聴いている人をあれだけ惹き付けることが出来るのだから、もう単純に凄いことだなと思ってしまいます。そして、余裕だよなとも思う。きっと「余裕」から、「間」や「溜め」というものは、出てくるのではないかと、私は思うのですが、田鹿さんのプレイを見ていると、そういう余裕を感じます。

さて今日の松本さんですが、1st Setでは緊張しているのか、ややぎこちなさが見え隠れしていたものの、2nd Setに入ってからは、休憩で少し緊張がほぐれたのか、本来の調子を取り戻したようで、元気一杯に演奏する姿を見せてくれて、一安心といったところでした。ただソロなどでは、大変キレイにまとめられたフレージングであったりはするのだけれど、もう少し新人らしく果敢にチャレンジする姿勢も、見せて欲しかったなという気はしました。

そして2nd Setでは、先月のライブと同じくオリジナル曲2曲が、演奏されました。その中でも「Story」は、とても愛らしいメロディーを持った、素敵な曲。今後、自分のカラーというものを打ち出していくためには、こういうオリジナル曲というものが、とても有効になってくると思うのです。そういう意味でも、ぜひこれからも魅力的な楽曲を、たくさん生み出していって欲しいものです。

まだまだたくさんの可能性を秘めているであろう19才、周りの期待に押しつぶされることなく飄々と、そして、もちろん謙虚さは必要だとは思いますが、でもひとたびピアノに向かったならば、そこは大胆に挑戦していって欲しいものである。

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